製品案内
メタコート®
自動車部品事業の主力となった
「金属 + ゴム の複合体」は
活躍の舞台を着々と広げています。
エンジン用ガスケットに革命を起こした新素材
「メタコート®」は、金属薄板の両面または片面に数十ミクロンという薄さでゴムを塗工した複合材料です。
金属の強度とゴムの柔らかさを合わせ持つことが特徴です。
「メタコート®」は、1985年に製造を開始しました。
当初、自動車のエアコン用コンプレッサーや産業機器向けのガスケットへの用途開発を進めましたが、より有望な市場としてターゲットにしたのが自動車エンジン用ガスケットです。
ガスケットとして優れたシール性と耐圧性を持つ「メタコート®」ではありましたが、金属とゴムの複合体という素材は、自動車メーカーにとってエンジン用としては未知の材料であったため、なかなか既存の材料にとって代わることはできませんでした。
自動車メーカーの高度な要求に応えるべく研究開発を進め、「メタコート®」がこの分野の主流になったのは、1988年に国内自動車メーカーのエンジンまわりのガスケットに採用されたことに始まります。
それ以降、次々と他の自動車メーカーにも採用されました。
需要の拡大とともに製造ラインも充実
「メタコート®」の製造ラインは、数十メートルの金属薄板のロールを巻き出しながら、接着剤と液状に溶解したゴムを連続的に塗工し、ゴム弾性を得るため加硫処理(「加硫」といいます)を経て、再びロール状に巻き取る製造ラインで、建屋の入り口から出口までの長さが約100m、製造ライン内では実に400m以上の金属コイルが横たわります。当時の製造ライン一本で高性能ガスケットの世界需要をまかなえるとまでいわれました。その後、シリンダーヘッドガスケットやエンジンまわり以外の部位でも採用され、生産量も拡大しております。
また、金属とゴムの複合体という特徴を活かして、ガスケット用途以外の独自の進化を遂げました。
ひとつは、自動車のブレーキの「キーッ」という鳴きを止める制振材である「メタプラス™積層シム」。
これからも、「メタコート®」はお客さまの高度な要求に応え、さらなる進化を遂げてまいります。